おひとりさま向けフリーペーパー 福岡から発信

宮田富士男
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 「日本初のおひとりさまメディア」をうたう季刊フリーペーパー「ひとりとひとり」が2018年4月の創刊から10号に達した。単身世帯が増えている中で個人がよりよく生きられるような情報を提供し、人と人がつながる場所と機会の提供を目指している。

 福岡市で編集しているのが一般社団法人「ひとりとひとり」代表理事の廣川奈美さん(43)と夫の安藤昭一さん(59)。廣川さんはデザイナー、安藤さんは会社員とフリーライターの本業を持つ。

 創刊のきっかけは、編集長の廣川さん自身が「子どもがいなくて夫は16歳年上というおひとりさま候補だから」。人間は生まれてくる時も死ぬ時もひとりだが、ひとりのままでは生きていけず多くの助けが必要。廣川さんは「孤立無援の生き方ではなく、自立した個と個が支え合う『個立有援』を目指した方がいい」と話す。そのための情報をフリーペーパーで、場と機会をイベントで提供しようと考えた。

 これまでの特集テーマは、終活のほか介護や防災、お金などの問題。終活パートナー九州の眞武純哉代表へのインタビューや、上級終活カウンセラーの資格を持つタレント塩地美澄さんのエッセーなどを掲載した。

 フリーペーパーは、福岡市の西鉄福岡駅構内や市東図書館などに設置。郵送の場合は年4回で1200円かかる。電子書籍版は1冊99円。

 9号から、より多くの人に関わってもらうため広告収入で発行費用を賄う従来の方法をやめた。その代わりに賛同者を募り、少額の費用負担とオンラインのコミュニティーで企画・制作を担当してもらう形にした。「多くの人につながって欲しい」と安藤さん。

 月1回のイベントでは、離婚やお金をテーマにしたボードゲーム大会などを開催してきたが、現在は新型コロナウイルス対策で休止中。代わりにオンラインでのイベントを企画している。新型コロナが人と人とのつながりに大きな影響を及ぼしている。廣川さんは「コロナ対策を前提とした、新たなつながり方を紙面やイベントで提案していきたい」と話す。

 今月15日に発行予定の次号は「動物たちと共に生きる」というテーマを特集。ペットを飼う人に密着し、おひとりさまがペットを飼うときの心構えや、万が一の場合への備え、動物園の楽しみ方などを取り上げている。問い合わせは編集部にメール(info@hitori-to-hitori.comメールする)で。(宮田富士男)