【動画】SNS映えする標高900メートル超の「天空のブランコ」 雲辺寺山頂=多知川節子撮影
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 香川県と徳島県にまたがる雲辺寺山(標高927メートル)に、SNS映えする人気の観光スポットが誕生した。瀬戸内海や三豊平野を見渡せる山頂公園に設置された「天空のブランコ」と「天空のフォトフレーム」。ふもとと山頂を結ぶロープウェーの運営会社が人工スキー場の営業を終える代わりに設け、注目を集めている。

 全長約2600メートルある日本最大級の「雲辺寺ロープウェイ」で片道約7分かけ、四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市)のある山頂へ。県境を香川県側へ歩くと、パノラマが広がる公園にたどりつく。

 お遍路さんや登山客の休憩場所として親しまれてきた芝生広場に7月下旬、木製のブランコと、オリジナルのフォトフレームが置かれた。絶景を前にブランコをこぐと、空に吸い込まれそうな感覚を味わえる。フォトフレームは、中に人が立ったり座ったりできるサイズだ。

 9月下旬の平日、インスタグラムで見つけ、友人と大阪市から来た専門学校生の女性(19)は「写真通りの最高の景色だし、めっちゃ涼しい」。専用台にスマホを据え、何度もポーズを変えて撮影を楽しんでいた。

 設置したのは、ロープウェーの運営会社「四国ケーブル」(高松市)。山頂にある香川県内唯一のスキー場「スノーパーク雲辺寺」も営業してきたが、暖冬で雪が降らず、人工雪の経費がかさむことなどから、今年3月までのシーズンを最後に営業を終えた。その代わりに、1年を通じて人を呼び込めるスポットとして考案した。

 ピークの2001年、年約15万人だったロープウェーの利用者は、遍路客の減少で近年は6万人程度に落ち込んでいるという。さらに、今年はコロナ禍で4月下旬から5月半ばまで運行を休止した。

 現在は定員を減らし、窓も開放して運行を再開している。企画営業担当の赤川大樹さん(28)は「コロナ禍でも『密』にならず、広い芝生公園で子どもたちに走り回ってもらえる。お遍路さんや地元の人だけでなく、多くの人に絶景を楽しんでもらいたい」と話す。

 香川県の西讃エリアには、SNS映えすると若者らに人気の父母ケ浜(三豊市)や、「天空の鳥居」と呼ばれる高屋神社(観音寺市)もあり、そこを訪れる観光客らを呼び込みたいと狙う。

 「天空のブランコ」は早速注目を集め、8月のロープウェー利用者は約8千人と、前年同月に比べて倍増した。9月の4連休も、計約4千人に上った。赤川さんは「思った以上の手応え。紅葉シーズンに向けて展望デッキをつくったり、カフェを開いたりして、サービスを充実させていきたい」と話している。

 問い合わせは四国ケーブル(0875・54・4968)へ。(多知川節子)

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