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 日本学術会議の会員が任命されなかった問題で、法政大の田中優子総長は5日、「任命拒否は憲法が保障する学問の自由に違反する極めて大きな問題」とする「総長メッセージ」を発表した。

 田中総長は「『学会から推薦いただいたものは拒否しない』との国会答弁を一方的にほごにするもので、説明責任を果たしていない」と指摘。「研究内容によって学問の自由を侵害する公正を欠く行為があったとしたら断じて許してはならない」と述べている。

 また是枝裕和、青山真治、白石和彌、塚本晋也、森達也各氏ら映画監督、脚本家ら「映画人有志」22人も5日、抗議声明を発表。「問題は学問の自由の侵害にとどまらず、表現の自由、言論の自由への明確な挑戦」と指摘し「今回の任命除外を放置するなら、政権による表現や言論への介入はさらに露骨になることは明らか。もちろん映画も例外ではない」と述べた。

 教育史学会、日本社会学会、日本映像学会、社会政策学会、日本社会福祉学会、社会事業史学会、歴史学研究会、日本科学者会議、日本パグウォッシュ会議などの研究者団体、全国の大学の教職員組合なども抗議声明を発表した。歴史学者らが「菅首相に日本学術会議会員任命拒否の撤回を求めます」と題して3日に始めた署名運動は、賛同署名が10万人を超えた。(編集委員・北野隆一