新型コロナウイルスの拡大は、さまざまな学術分野の学会活動も直撃している。大会の中止や延期が相次ぐなか、オンラインによる研究発表で切り抜けたところも。リアルな議論が制限される一方で、気軽な参加やより多くの発表に触れられるといった意外なメリットもみえてきた。
全国から研究者が集まる学会では規模の差こそあるものの、いずれも3密状態は避けられない。歴史遺産の材質・技術分析や保存科学、年代測定など文化財周辺諸科学の研究者でつくる日本文化財科学会は9月、今年度の第37回大会でWEB上のオンライン開催に踏み切った。
大会は当初、大分県別府市の別府大学で3日間にわたって予定されていたが、コロナの収束が見えないため対応を協議した。
そして、口頭発表やポスター発表について急きょWEB上に特設ページをつくり、9日間に限ってデータ資料を掲載することにした。特別セッションなど一部は動画配信した。「手探りのなか、なんとか開催にこぎつけた」と実行委員会事務局。
大きな学会では通常、内容ごとにいくつもセッションに分かれるから、同時間の発表はひとつしか聴くことができない。これに対し、オンラインだと時間的に重なる複数の発表にふれることができる。開催時に参加できなかったり、遠方のため来場を断念したりした人の視聴も可能になった。
会長の泉拓良(たくら)・奈良…
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