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 日本学術会議が推薦した会員候補6人が任命されなかった問題で、内閣府は6日、首相が任命の拒否ができるかどうかについての見解をまとめた2018年の内部文書を、野党側に公開した。学術会議の会員が特別職の国家公務員であることを踏まえ、首相が「推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないと考えられる」と結論づける内容だ。

 内閣府にある学術会議の事務局と内閣法制局が同年、法解釈について協議していたことはすでに明らかになっており、野党側が協議内容を公表するよう求めていた。

 「日本学術会議法17条による推薦と内閣総理大臣による会員の任命との関係について」と題された文書は、同年11月13日付。公務員の選定罷免(ひめん)権を規定する憲法15条などを根拠に挙げ、「首相が適切にその任命権を行使するため、任命すべき会員の数を上回る候補者の推薦を求め、その中から任命するということも否定されないと考えられる」と記している。

 1983年の国会では「形だけの推薦制であり、学会から推薦された者は拒否しない」などと首相の任命権を形式的とする政府答弁もあったが、文書では触れていない。今後、こうした国会答弁との整合性が問われることになりそうだ。