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 関西医科大の小原圭吾講師は学習や記憶の仕組みを解き明かそうとしている。そのカギを握るのが、タツノオトシゴに形が似ていることから、「海馬」と呼ばれる脳の中にある領域だ。海馬が事故や病気で傷つくと、ものが覚えられなくなるため、記憶の仕組みに重要な領域だと考えられている。

 小原さんは、米マサチューセッツ工科大で研究していた6年前、海馬の中のある領域が、それまで考えられていたよりも大きく、細胞の種類や信号の伝わり方も、従来の説とは異なっていることを見つけた。1934年にスペインの研究者が記述した領域だが、当時の技術では神経細胞のつながりや領域の大きさを正確に調べることはできなかった。その後、ほかの領域の研究は進んだが、この領域は謎に包まれたままだった。

 この領域についての発見を、米国の学会で発表すると、著名な研究者から「そんなことはない」と冷笑されたが、興味を示した研究者も現れ、たちまち注目される研究対象となった。

 マウスでその領域の神経細胞が働かないようにすると、仲間を識別できなくなるという報告や、統合失調症の患者では、その領域の一部の細胞が減っているという報告が出てきた。

 小原さんが見つけた領域は、それまで重要視されていなかったが、「社会性」にかかわる学習や記憶に関係する可能性がありそうだといわれている。他にも役割がある可能性が指摘され、競争が激しくなっている。

 いま、小原さんは、細胞に遺伝…

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