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 スウェーデン王立科学アカデミーは6日、今年のノーベル物理学賞を、ブラックホールの存在を理論的に証明した英オックスフォード大のロジャー・ペンローズ教授(89)と、星の観測から銀河系の中心に超巨大ブラックホールがあることを突き止めた独マックスプランク地球外物理学研究所のラインハルト・ゲンツェル所長(68)、米カリフォルニア大ロサンゼルス校のアンドレア・ゲズ教授(55)の3氏に贈ると発表した。

 メダルは12月10日に受賞者の国で授与される。賞金1千万スウェーデンクローナ(約1億2千万円)は受賞者で分ける。

 ペンローズ氏は1965年、アインシュタインの一般相対性理論から、重力が極めて強く、光さえも吸い込んでしまうブラックホールが存在することを理論的に証明した。王立科学アカデミーは「相対論への最も重要な貢献」とたたえた。

 ゲンツェル氏とゲズ氏は90年代初頭から長年かけて、天の川銀河の中心をチリと米ハワイの望遠鏡で別々に観測し、周辺の星々が猛スピードで動いていることを発見。そのスピードは非常に強い重力源がないと説明がつかないため、銀河の中心に太陽の約400万倍の巨大質量を持つ、目に見えない天体があると導いた。これがブラックホールの存在の決定打になった。

 昨年4月には、日米欧の研究チームが、地球から約5500万光年離れた銀河「M87」にあるブラックホールの撮影に初めて成功したと発表した。この研究チームは、天の川銀河の中心も観測しており、現在、解析を続けている。

ラインハルト・ゲンツェル氏 1952年、ドイツ生まれ。ボン大で博士号取得。マックスプランク地球外物理学研究所長で、米カリフォルニア大バークリー校教授。

アンドレア・ゲズ氏 1965年、米国生まれ。カリフォルニア工科大で物理学の博士号取得。銀河中心のブラックホールを研究。2000年からカリフォルニア大ロサンゼルス校教授。

ロジャー・ペンローズ氏 1931年、英国生まれ。ケンブリッジ大で博士号を取得。94年に科学への貢献でナイト(騎士)の称号を受ける。現在、オックスフォード大教授。

【動画】ノーベル賞って?改めて動画でおさらいします。