上原佳久
拡大する長男夫婦から贈られたエプロンを着て、笑顔の大井啓三さん(左)と里美さん夫妻=大阪市浪速区、滝沢美穂子撮影
今年の春、初めて赴任した大阪の街でたまたま通りかかったのが、レトロな外観の洋食店「大井」(大阪市浪速区大国2丁目)だった。
のれんをくぐると、貼り出したメニューに「カツライス580円」。お値段も手頃。ひと皿に盛られたトンカツ定食を想像して注文した。出て来た料理はやはり、平皿のライスに熱々のトンカツが載り、その上からソースがたっぷり。カツは食べやすいよう、一口大に切ってある。
拡大する大井の「カツライス」=大阪市浪速区、滝沢美穂子撮影
口に運ぶと、ん? ウスターソース系の塩辛い味覚を受けとめるはずの舌が混乱している。甘い……。気を取り直して二口目。サクサクの衣にしみたソースから、まろやかな甘みとうまみがじわり。デミグラスソースと分かれば、これはいける。
思わぬ大阪の味との出会いにうれしくなり、会社の同僚に「カツライス、おいしいですねー」と話題を振ると、「何だっけ?」「聞いたことはあるけど」。まさかの薄い反応。え、大阪名物じゃないんですか?
改めて店を訪ね、店主の大井啓…
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