「さよならホンダ」F1撤退惜しむ鈴鹿、応援盛り上げへ

中根勉
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 ホンダが自動車レース最高峰のF1(フォーミュラ・ワン)から2021年を最後に撤退する方針を発表し、日本グランプリ(GP)開催地でホンダ鈴鹿製作所もある三重県鈴鹿市では惜しむ声が広がった。市は、参戦見納めとなる来年のF1日本GPで、ホンダへの応援を例年以上に盛り上げたい考えだ。

 F1撤退の方針発表があった2日、末松則子市長は仕事で外出中で、担当課からの電話で知った。「19年シーズンは3勝、20年もすでに2勝し、これからに期待を寄せていた。突然の発表に驚きと残念な気持ちでいっぱいです」。

 市は市内の経済団体などと連携し、毎年のF1開催を支援してきた。モータースポーツを担当する地域資源活用課は「地元のホンダがいなくなるのは寂しいが、F1開催がなくなるのではない。ほかの多様なレースへのホンダの関わりも続く」と、冷静に受け止めようとしている。

 ホンダのF1参戦は1964年~68年、83年~92年、00年~08年、15年~現在の4期あるとされ、アラン・プロストやアイルトン・セナが活躍した第2期は特に人気が高い。

 4期はマクラーレンからレッドブルなどへパートナーを替え、19年のオーストリアGPで復帰後の初勝利に輝いた。06年ハンガリーGP以来13年ぶりの優勝だった。20年は新型コロナの影響で日本GPが中止されたが、9月のイタリアGPで2勝目、7戦連続表彰台を記録していた。

 鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドは、ホンダのF1撤退とF1日本GPの開催は別とのスタンス。「発表は残念だが、F1開催契約は21年まで残っており、来年は今年の分まで楽しんでもらえるよう準備する」との考えだ。チケット改革などで観客増への光も見えており、22年以降の開催継続にも前向きだとみられている。

 F1日本GP開催に合わせて鈴鹿サーキットの観客席に設けられる「ホンダ応援席」は、ホンダ参画のレッドブルなどを「地元チーム」として扱い、ファンが熱い声援を送ってきた。今年は応援席を拡大する計画だったが、新型コロナで実現できなかった。来年はその分も含め、「さよならホンダ」の声援で盛り上がることになりそうだ。(中根勉)