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 インドネシアでは、新型コロナウイルスの影響で大半の学校がオンライン授業を続けている。通信費の負担を軽くするため、政府が始めたのが、「毎月最大50ギガバイト(GB)のデータ通信無料化」。若者に人気を集めて閣僚に抜擢(ばってき)された36歳のベンチャー創業者が仕掛け人だ。(ジャカルタ=野上英文)

オンライン授業、多くはスマホで

 「おめでとうございます。教育文化省の『インターネット分配助成』が有効です。期限は30日間」

 インドネシア西部、スマトラ島のランプン大で英文学を学ぶアマリア・ディナンティさん(20)は9月22日、スマホで政府からのメッセージを受け取った。前もって大学から学生全員に助成の案内があり、学籍番号などをスマホで入力して登録を終えていた。

 同国内では、データ通信料をプリペイド式で払う人が多い。アマリアさんはいつも14GB分を10万ルピア(約710円)で購入し、3週間分の通信に充てていた。ただ、新型コロナ対策で講義がオンラインに切り替わると家でスマホを使う時間が増え、通信量をすぐに使い切るようになった。

 政府の助成は、9月~12月の毎月、小中高校の児童生徒に35GB、教員に42GB、大学の学生・教員に50GB分を無償提供する。50GB分は通常、安くても20万ルピア(約1400円)ほどで、「これで気にせず講義を受けられる。とても助かる」とアマリアさん。10月1日までに全国で2817万人が登録した。

 国内では感染拡大が始まった3月以降、対面授業が難しくなった。政府の対策本部はリスクが低い地域から対面授業の再開を認めているが、新学年が始まった7月以降も都市部を中心に大半で再開できていない。

 インターネット接続業者組合による昨年8月の調査では、家にネットを引いている割合は14・4%。ネット環境は、1億人以上が持つというスマホによる通信が中心だ。今年4月~5月の政府調査では、在宅勤務・学習で通信費の出費が増えたとする回答が72%に達した。通信費の負担などから、子供たちが無料WiFiを使える場所に出向かざるを得ないケースもある。

企業家出身、36歳大臣が発案

 そこで政府はコロナ対策の一環で、予算7・2兆ルピア(約510億円)の「パケ代助成」を発表した。推進したのはナディム・マカリム教育文化相(36)。8月末に国会で「遠隔授業ではパケット代が一番の問題。提供を急ぐ」と述べ、アピールした。

 ナディム氏は米ハーバード大経…

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