熊川哲也、経営者でアーティスト コロナで出した結論は
文=吉田純子、写真=槙芝賢
ひとりのアーティストとして。そして、Kバレエカンパニーの経営者として。熊川哲也にとってこの半年は、両方の立場で自問自答を繰り返す日々だった。今月、人と人の絆のありかを問う「海賊」公演で、バレエという芸術を未来へつなぐ新たな道を模索する。
4月から休業していたスタジオを、9月に再開した。「人と人との交流ができないと、社会が消滅する。前を向くしかない」
ベストを尽くせないのであれば、一人のアーティストとしては、今はできれば「黙して耐える」を貫きたい。しかし、経営者としては組織を動かさねばならない。矛盾に苦しんだ。
「アートが特別だなんて思っちゃいない。震災などの後は、みんなが前を向くために求められるということはあるけど、コロナなんてそう簡単には消えやしない。抱えている悩みはみんなと同じ。社員たちを、ダンサーを、どうやって動かしながら守っていくか」
Kバレエの無期限活動休止も…
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