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 政府が進める「脱ハンコ」の動きに静岡県も同調する。川勝平太知事は7日の定例会見で「デジタル化を県全体で進める中で、押印の廃止ができるものは進める」として、今月中に実態調査のプロジェクトチーム(PT)を立ち上げる考えを明らかにした。

 行政経営課によると、押印は、県民から受ける約3千種類の文書で必要とされているとみられ、庁内で交わす文書の多くも必要としている。PTでは規則などを精査し、県の裁量で変更できる部分は廃止を検討する。国の法律などで押印が必要な手続きは国の方針に準ずる。川勝知事は「国と歩調を合わせ、また先導する形で進めていきたい」と意欲を示す。

 コロナ禍も廃止を後押しする。感染拡大に伴い、これまでに県職員の約6割にあたる3千人が在宅勤務を経験。アンケートでは押印の必要性から決済が滞ったとの声も寄せられたという。

 法務文書課によると、県は2012年から電子決裁を導入しているが、昨年度は全決裁のわずか4%にとどまる。県は、システムの改良や、慣例の変更で、内部文書についても電子決裁の拡大をはかる。

 一方で、川勝知事は「ハンコは貴重な日本の文化」とも発言。実印は本人確認の手段として「残す必要がある」とし、「ハンコ職人の仕事が際立つような方向に持って行きたい」と印鑑と電子申請を使い分ける方式を模索する考えも示している。(宮川純一)