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 豊臣秀吉の妻ねね(1549~1624)が建立した高台寺(こうだいじ)(京都市東山区)の仏壇などを飾る敷物「打敷(うちしき)」の修理が終わった。ねねが身につけた着物を仕立て直したとみられる打敷など2枚。10日から高台寺掌(しょう)美術館で順次、一般公開される。11月15日まで。

 「撫子唐草(なでしこからくさ)に●(「穴」の下に「果」。読みか「か」。)文様金襴(かもんようきんらん)打敷」(縦172・4センチ、横163・8センチ)と「桜樹(おうじゅ)文様刺繡段替(ししゅうだんかわ)り打敷」(縦162・3センチ、横160・7センチ)。ともに16世紀末から17世紀初めごろの貴重な染織品という。

 金襴打敷は中国で制作された高級品。裏地に「高台院殿御寄付」と高台院(ねね)を示す墨書があることから、ねねが身につけた着物を打敷に仕立て直したとみられる。刺繡打敷には慶長7(1602)年という年や月峯清玉(げっぽうせいぎょく)という人名の墨書があり、ねねに近い人物の着物を打敷に仕立て替えたと考えられている。

 いずれも穴が開いたり、退色したりしていたため、染織文化財の修理を手がける染技連(中京区)が約1年かけて修理した。京都府と朝日新聞文化財団が助成した。山川曉(あき)・京都国立博物館企画・工芸室長は「制作年代と誰が着用していたかがわかる当時の女性の着物は少なく、その着物から仕立て直された打敷は貴重な染織品だ」と話した。

 金襴打敷は掌美術館の特別展「戦国時代の女性」で10日から24日まで、刺繡打敷は25日から11月15日まで展示される。入館料は大人300円、中高生250円。問い合わせは同館(075・561・1414)へ。(大村治郎)

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