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 新型コロナウイルスで売り上げが落ちた個人事業者らを支援するため国が設けた「持続化給付金」で、各地で不正受給が次々と発覚している。申請には昨年分の確定申告書の控えなどが必要だが、「架空の内容でも書類さえあれば審査は通る」との指摘も。速やかな給付のための迅速な審査が裏目に出た形だ。(五十嵐聖士郎)

 持続化給付金は、今年1月以降、ひと月の売り上げが昨年同月比で50%以上落ちた個人事業者や中小企業などが対象。給付上限額は個人事業者が100万円、中小企業が200万円だ。個人事業者は給付額算定のため、昨年の収入額がわかる確定申告書の控えと、今年の月ごとの売り上げデータを出す必要がある。

 この持続化給付金をだまし取ったとして、兵庫県警は8月12日以降、神戸市東灘区の会社役員の男(49)を詐欺容疑で3回逮捕。すでに300万円分で起訴され、現在も捜査中だ。

 県警によると、知人から紹介された人物の名義を使うのが男の手口だ。申請時に個人事業者と偽り、架空の売上額を計上した確定申告書の控えと今年の売り上げ記録を給付金事務局に送っていたという。振り込まれた給付金は分配し、申請名義人が半額を受け取っていたとみて調べている。

 県警は男の自宅から、いずれも他人名義の約170件分の申請書類を押収。総額約1億円の不正受給に関与したとみている。男が不正受給を繰り返すことができた背景について、捜査関係者は「厳格に審査すれば時間がかかるため、架空の申請内容でも十分チェックせずに給付しているのだろう」と話す。

 申請受け付けが始まった5月の衆議院財務金融委員会。経済産業省の牧原秀樹・副大臣(当時)は「一刻も早く多くの事業者に給付金を届けるという観点」と前置きし、「確定申告で事業収入がある、それが半減しているということをぱっと見て、ぱっと支払いをする」と答弁。簡易な審査で済ませる考えを示していた。

■「簡単にでっち上げられる…

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