「オエ!」一瞬の悪夢、子がブドウで窒息 事故防ぐには

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小林未来
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 東京都内の幼稚園で9月、給食のブドウがのどに詰まって4歳の男児が亡くなる事故が起きました。子どもが食べ物をのどに詰まらせて窒息する死亡事故は、全国で5年間に100件以上起きているというデータもあります。3年前、同様の事故で1歳4カ月だった長男に重度の障害が残った母親(36)が「経験を教訓にしてほしい」と取材に応じてくれました。

記事の後半で、窒息事故が起きる危険のある食材や、事故を防ぐ工夫についてまとめています。

のどの奥に見えるのに

 「オエ! オエ!」。異様な声に慌てて振り返ると、テーブルで吐こうとして苦しんでいる長男が目に入った。夕食の準備をしている間の空腹しのぎに、と冷凍してあった皮ごと食べられるブドウを渡した、一瞬あとのことだった。

 慌てて背中をたたいたり、胃を押したり、足を持って逆さまにつったりしたが、出てこない。夫が口に指を突っ込み、のどの奥に見えたブドウを取ろうとしたが、取れなかった。

 全身がみるみるうちに紫色に。直後、だらんと手足の力が抜けて、長男は意識を失った。

 パニックで「119」が押せ…

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