ベルリン市のミッテ区は8日、在ドイツの韓国系市民団体「韓国協会」が区内に設置した慰安婦を象徴する少女像について、設置許可を取り消し、14日までに撤去するよう求めた。区は「政治的、歴史的に複雑な二国間対立をドイツで扱うのは不適切だ」とした。
少女像は9月28日、区から1年間の許可を得て「平和の像」として、住宅街にある公園前に置かれた。像や慰安婦を説明する碑文も添えられた。ドイツでは他にも同様の少女像が置かれているが、公共の場では初めてという。
フォンダッセル区長は声明で、少女像の設置を承認する過程では戦時中の性暴力に反対する趣旨と受け止めていたが、実際には「旧日本軍の行為のみを対象とし、日本やベルリンでいら立ちを招いた」と指摘した。ミッテ区には100カ国超の出身者が住んでおり、地域の調和を損なわないために「国同士の歴史的対立について、特定の立場を取るのは慎まねばならない」とした。
韓国協会は「区は日本政府を喜ばせるため、虚偽の説明をしている」などと反論するコメントをホームページに載せた。
少女像をめぐっては、茂木敏…