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 ノルウェーのノーベル委員会は9日、2020年のノーベル平和賞を、紛争や資源災害に加え、新型コロナウイルスの感染拡大により厳しさを増す飢餓に苦しむ人たちに食糧を届ける「国連世界食糧計画」(WFP、本部・ローマ)に授与すると発表した。世界がコロナ禍に見舞われるなか、国際協調を促す狙いがありそうだ。

 今年は世界中に広がった新型コロナウイルスが、支援活動の大きな足かせになった。各地で行われたロックダウン(都市封鎖)により、スタッフが現地で活動を続けることが難しくなる事態が発生。現場でもスタッフが防護服を着たり、配給する際に相手との距離を保ったり、対策を講じながらの活動を迫られた。

 そんな状況のなか、多くの職員を世界各地に派遣し、「国連人道支援航空サービス(UNHAS)」も運営するWFPは、物流のプロ集団としての強みを発揮した。

 WFPが支援してきた国々は、医療体制も脆弱(ぜいじゃく)なところがほとんどだ。WFPはUNHASを使ってアフリカ各地に医療用ゴーグルなどを運んだほか、海路も含む独自の輸送ルートを生かし、医療機器や医療従事者を送り届けた。

 こうした取り組みは各国が国外への移動を制限したり、国境を閉鎖したりして国際協力が難しくなっている中でも続いた。今回の授賞では、世界保健機関(WHO)や各国政府と連携し、本来の守備範囲を越えた積極的な取り組みを行った点も評価された。

「食糧を与える」以外の援助も

 WFPの活動をめぐっては、課…

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