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 今年のノーベル平和賞に「国連世界食糧計画(WFP)」が9日、決まった。発表したノルウェーのノーベル委員会は、授賞の背景について「国際機関を通じた多国間の連帯が、かつてなく重要になっている」と指摘した。新型コロナウイルスの感染拡大の中でも、人類全体の健康向上のために活動を続けてきたことも評価した。

 WFPは1961年に設立され、紛争や自然災害で苦しむ国や地域の人々に、食料を届ける活動を続けてきた。本部はイタリアのローマにあるが、職員の多くは世界各地で支援活動に携わっている。世界人口の約10%がいまも十分な食料や栄養を取れていないとされ、2019年には1億3500万人が飢餓状態にあるという。さらに今年は新型コロナの感染拡大で、支援が必要な地域が増え、緊急支援を必要とする人は昨年の約2倍になると推定している。

 06年からアフリカ北東部スーダンのダルフール地方で支援の指揮をとった元WFPアジア地域局長の忍足謙朗さん(64)は9日、朝日新聞の取材に「WFPは紛争や自然災害など最前線の危険な状況で支援にあたり、崖っぷちから落ちそうな人々を受け止めてきた。コロナ禍で、一層その役割が評価されたのではないか」と話した。「国連機関はドナー国の拠出金で成り立っている。コロナ禍でも、各国が内向きにならず、国際協力や人道支援へ関心を向けるきっかけになれば」と期待を込めた。

 WFPへの授賞を発表したノルウェー・ノーベル委員会のライスアンデシェン委員長は「食料不安が紛争の原因になる」と指摘した。新型コロナの影響で、多国間協力の枠組みの維持がかつてなく困難なことにも言及。「パンデミックという前例のない危機の中では、国際機関が責任を持って取り組むことがこれまで以上に重要だ」と述べた。

 ただ、WFPなど国連機関の運…

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