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 飢餓のない世界をめざし、世界中の紛争地や自然災害の現場に食糧を届ける――。長年にわたって飢餓の問題に取り組んできた「国連世界食糧計画」(WFP)に、今年のノーベル平和賞が授与されることが決まった。食糧問題が深刻な課題として世界に突きつけられるなか、日本の関係者は歓迎しつつ、「飢餓の現状に目を向けて」との声をあげている。

 「これまで出会った現地の人々、そして、飢餓撲滅への熱い思いで活動するWFP職員の真摯(しんし)なまなざしが思い出されました」

 モデルで、WFPの日本大使として活動してきた知花くららさん(38)は受賞を受け、そう談話を寄せた。

 2007年からWFPの活動に携わり、現地の視察を通して「WFPの多岐にわたる活動がどれほど人々の脆弱(ぜいじゃく)な暮らしを支えているのかを目の当たりにしてきました」という。そのうえで「人の命を救い、また種蒔(ま)きのような活動。地道で根気のいることで、自分の身を挺(てい)して活動を続けるWFP職員の背中を、大変頼もしく誇らしく思います」と評価。「世界中のWFP職員の活動に拍手を送りたい。そして、この受賞をきっかけに、世界中で食糧問題についての関心がより高まることを期待します」

 WFPを支援する国連WFP協会で親善大使を務める名古屋市出身の俳優、竹下景子さんは「受賞を心よりうれしく思っております」と祝福した。これまでセネガルやフィリピンなど、5カ国を視察。WFPが貧困や自然災害、紛争など厳しい環境下にいる人びとに食糧を届けるのを自身の目で見てきた。

 「支援というものは、一方通行ではなく、お互いできる時に助け合うことが大事。食べることは生きること。世界中の人たちがきちんと食べることができるよう、私も支援を続けていきます。皆さんも支援の輪に加わっていただけるとうれしいです」とコメントした。

 「びっくりしたけど、よくよく考えたら当然のことだと思います。すごくうれしい」。05年から国連WFP協会の顧問を務める俳優の辰巳琢郎さんも、受賞の知らせに声を弾ませた。

 民間や個人の寄付を集めるイベントに出席するなど、WFPの活動を世に広める役割を担っている。「地味に見えるかもしれませんが、実はすごく機動的な組織なんです。SOSを受け身で待っているのではなく、世界のどこに困っている人がいるか、積極的にアンテナを張り、費用対効果を分析し、的を定め、最も適切な方法を考え抜いて資本を投下する。その一連のスピード感がすごい」。新型コロナ関係の新たな事案が増える中、アフリカでトビバッタが大発生して作物を荒らしていたり、子供たちの飢餓が続いていたりという継続的な問題が忘れられがちになるが、これまでと変わらず支援の道を模索し続けるスタッフたちの姿に感銘を受けた。

 「普段、光が当たることはあまりないですが、(スタッフは)本当にみんなすごく優秀。きっと勇気づけられたはず。受賞を新たなモチベーションの礎にしてくれたら」

 横浜市にあるWFP日本事務所代表の焼家(やきや)直絵さんは「最前線の職員たちは、飢餓に苦しむ1億人以上の人々への支援にあたってきた。その努力が認められてうれしい。職員や現地の協力者などみんなに感謝です」と喜んだ。新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中で食糧不安に陥った人は以前より8割以上増えて2億7千万人にのぼるという。「『飢餓パンデミック』の瀬戸際にある」と危機感を募らせており、今回の受賞が「支援を拡充していく機運の高まりにつながれば」と話した。

 日本事務所は、政府との連絡調…

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