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 コロナ禍のなか7月から始まったレジ袋の有料化。市民や商店、飲食店などの経済的な負担を軽減し、冷え込む消費を盛り上げようと、滋賀県東近江市が市内の小売業者に対し、特製の買い物用紙袋を無償提供している。「コロナに負けるな」というメッセージや、感染拡大防止の一口メモも印刷している。配布は県内では初という。

 紙袋は、大(縦44センチ、横32センチ、幅15センチ)と中(縦38センチ、横26センチ、幅14センチ)、小(縦33・5センチ、横21センチ、幅13センチ)の3種類。使い勝手の良い小は45万枚、中は20万枚、大は5万枚を用意した。配布対象はコンビニを含む約500店で、申込制。

 7月1日からすべての小売店で、プラスチック製の買い物袋(レジ袋)の有料化が義務づけられたが、この時期は新型コロナウイルス感染拡大の「第2波」と重なった。観光客の減少や外食の自粛などで、市内経済にも悪影響が出ていた。

 そこで、店や客の負担を和らげようと、買い物用の紙袋を小売業者らに無料提供することにした。マイバッグを忘れても、無料の紙袋があれば心配せずに買い物ができ、消費喚起につながる。小さい紙袋を用意すれば、マイバッグや大きな紙袋の中に小分けで入れられて便利だと考えた。

 7月補正予算で1050万円を計上。多少の水気でも破れにくい丈夫な紙袋を一刻も早く届けるため、地元商工会議所の会員で市内に工場がある大昭和紙工産業(本社・静岡県富士市)に白羽の矢が立った。

 大昭和紙工産業によると、再生紙では強度の面で課題があり、短期間で納品する必要もあったため、「未(み)晒(ざらし)クラフト紙」で作ることを決めた。紙の中でも強度が強くて米袋や手提げ袋に使われ、原料となるパルプを漂白していない紙だという。

 紙袋の下部には「マスク」「手洗い」「換気」「消毒」を呼びかけるメッセージも載せた。希望者を募り、9月中旬から配布場所と日にちを決めて配り始めた。人気は上々で、大は予定枚数を配り終えた。中も残りわずかという。

 9月30日には3回目の配布が市役所であった。菓子店の女性従業員によると、別の店のレジ袋を持参する客もいて、衛生面で心配だったという。紙袋について「とてもしっかりしていて安心できる。感染防止のマークも、インフルエンザの季節を前に、改めて注意喚起になっていいと思います」と話していた。

 市は11月8~10日に、配布を希望する市内の小売り事業者を募集している。今月28日までに申し込む。(寺崎省子)

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