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 秋田県横手市の市増田まんが美術館で10日、「故郷清明 矢口高雄画業50周年記念展」が始まった。市出身のまんが家で、「釣りキチ三平」などの作者として知られる矢口高雄さん(80)がプロデビューしてから今年で50年。原画や資料で半生を振り返る内容になっている。

 コンベンションホールと特別展示室を使った大規模な展示。300点を超える原画や資料が並ぶホールでは、まんがの登場人物の等身大パネルが入場者を出迎え、緞帳(どんちょう)の「山女魚(やまめ)群泳」(7メートル×10メートル)が、自然を舞台にした作品のスケールの大きさを伝える。緞帳は京都のつづれ織りで、製作費は1800万円。ふだんは見ることができない。

 原画は、デビュー当時の「おとこ道」や代表作「釣りキチ三平」、第5回日本漫画家協会賞大賞を受賞した「マタギ」など約40作品。作品ごとにあらすじや解説があり、読んだことがなくても楽しめる。また、仕事部屋を再現したコーナーでは、地元銀行を退職して上京した当時の「昭和」時代の雰囲気が味わえる。

 特別展示室は地元新聞社の「秋田魁(さきがけ)新報」に掲載された、自身の人生を振り返る聞き書きシリーズの抜粋と、当時の状況がわかる原画が対で並ぶ。子どもの頃から、まんが家になり、現在に至るまでを知ることができる。

 青森市から友人と訪れた木村真希子さん(50)は「アニメで見ていたので懐かしく感じた。原画は描写が細やかで、日本画のようにきれいだった。ふるさとの風景が作品の背景にあるのがわかった」と話した。

 1月11日まで(第3火曜日定休)。展覧会の入場料は大人800円、高校生600円、中学生400円、小学生200円。問い合わせは同美術館(0182・45・5569)へ。(山谷勉)

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