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 日本海に臨む港町に位置する鳥取市立賀露小学校(鳥取市賀露町)の5年生約50人が9月下旬、同市河原町稲常にある県林業試験場を訪れた。「海」の子どもたちが、普段はあまり親しみのない「山」について、実際に見たり触ったりして学んだ。

 県内では小学校5年生になると社会科で、「わたしたちの生活と森林」という単元を履修する。鳥取県は県土の約74%が森林で、全国の中でも林業が盛んな地域。ただ森林に囲まれた環境のない海側の賀露小では、教科書だけでは、なかなかイメージが湧きづらかった。そこで、体験型の学習を取り入れようと、今回、初めて林業試験場を訪れることにしたという。

 児童たちは、試験場の研究員らから、水源涵養(かんよう)機能や生物多様性保全など森林の大切さについて説明を受けたり、実際に丸太杉がカットされ、木材になるまでの過程を見学したりした。

 研究員に勧められて、切り出されたばかりの木を触ると、「あったかい!」「ぬれてる」と驚いた様子で何度も手を伸ばしていた。福田拓実さん(10)は「最初は汚かった木が、ちょっとずつきれいになって、最後はすべすべになった。すごい」。

 カンナがけを見学した長石結夏さん(11)は「木が使えるようになるまで、何回も切ったりして大変だなと思った。初めて見ることばかり」と話していた。

 試験場によると、建築や森林について学ぶ大学生が見学に来ることはあったものの、小学生の訪問は数年間なかったという。試験場の川上敬介室長は「当たり前のようにある山は実は本当はとってもありがたいものということを感じてほしい。今回のように見学に来てもらえるのは大変ありがたい」と話す。(矢田文)

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