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 世界の自由貿易を主導してきた米国は「自国第一」を掲げるトランプ政権の下で保護主義にかじを切った。「自由貿易の番人」である世界貿易機関(WTO)は「中国に甘すぎる」と責められ、1995年の設立以来、最大の危機に追い込まれた。

 「悪魔のキス」という言葉が、このところスイス・ジュネーブにあるWTOの本部内で会話に上る。次期トップを決める選挙戦が7月に始まってからだ。

 8人の候補が乱立した事務局長選は9月に5人に絞られ、さらに10月8日には女性候補2人が残った。この間、各候補は164の加盟国・地域の支持取り付けに躍起だったが、気をつけなければいけない国があった。米国と中国だ。

 経済と外交安保の両面で激しい対立を繰り返す米中は、WTOトップの座の選考にも緊張感を与える。

 「中国が『キス(支持)』した…

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