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 ガラスの表面などに付いた新型コロナウイルスは28日以上残存する可能性がある、とオーストラリア政府系の研究機関が12日発表した。世界保健機関(WHO)の「最長72時間残存する」との見解より大幅に長い結果で、「まめな手洗いと表面の拭き取りが大切だ」としている。

 豪連邦科学産業研究機構(CSIRO)がガラスやビニール、ステンレススチール、紙幣、木綿の布の上に新型コロナウイルスを含んだ人工の粘液を載せ、湿度50%、紫外線の影響がない暗室で調べた。携帯電話の液晶画面や現金自動出入機(ATM)など身近なものに使われる素材を選んだ。

 その結果、気温20度なら、木綿以外の表面には、いずれも28日後でもウイルスは残っていた。木綿では14日目までになくなった。

 気温が高くなると、残存期間は短くなった。30度の場合、紙幣では21日間残存するウイルスがわずかにあったが、ガラスやスチールは7日間、木綿やビニールは3日間だった。40度になると、木綿の場合は16時間未満、ガラス、スチール、紙幣は24時間、ビニールは48時間となった。

 研究では一方で、主な感染経路は、せきや会話などで飛び散る唾液(だえき)や、空気中のウイルスを含む微粒子(エアロゾル)を吸い込むことだと触れている。

 WHOは「これまでの研究によると、ウイルスの残存期間はステンレススチールやプラスチックの表面についたウイルスは最長72時間、段ボール紙なら24時間未満」とし、「家庭用の消毒剤で簡単に表面を拭き取れる」と、まめな拭き取りを呼びかけている。(シドニー=小暮哲夫)