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 鶏の唐揚げ対カレー。航空自衛隊がそんな戦いを挑んでいる。海上自衛隊のカレーのような認知度の高い定番料理を空自にも作り、親しんでもらうのが狙いだ。公式ツイッターでレシピ動画を流し、カレーを「追い越す」とトップは息巻いている。

 9日、東京・市谷の防衛省。空自トップの井筒俊司・航空幕僚長は記者会見で動画発信について発表し、「カレーの認知度を100とすると、(唐揚げは)200まで伸ばしたい。決して無理ではない」「コンビニのレジ横でも売られる唐揚げにはポテンシャルがある」とライバル心をむきだしにした。

 「唐揚げ推し」は、海自カレーのような定番を空自にもつくろうと、2018年春にスタートした。「空上げ」と文字を当てることができるため、「空自として上を目指す」という意味を込めたという。そこから全国60ほどの基地ごとにオリジナルレシピをつくり、ホームページ(HP)などで発信してきた。

 しかし認知度は、歴史ある「海軍カレー」に遠く及ばない。海自の基地がある地域の飲食店がこぞってメニュー化するなど、カレーが広く知られるのに対し、「唐揚げは関係者やその周辺だけが知る存在」(空自幹部)だという。

 そこで動画に目をつけた。公式ツイッター(アカウントは@JASDF_PAO)で9日に公開した1回目では、空自那覇基地のレシピをとりあげ、沖縄名産のシークワーサーの果汁に肉をひたしてから揚げる手順を紹介した。順次シリーズで、地域にちなんだ各基地の独自レシピを、調理をしながら説明していく予定だ。

 こうした空自の取り組みに、海自幹部は「お手並み拝見だが、海自カレーの地位は揺るがない」。陸自は「しばらく静観し、対応を検討する」(広報担当)としている。防衛省幹部は「カレー対唐揚げの戦いが話題になって、自衛隊をより知ってもらうきっかけになれば」と期待した。(伊藤嘉孝)