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 宮崎市の青島海岸で11日に初めて開かれた宮崎県中学生サーフィン大会(青島カップ)は、春に創部した青島中学校サーフィン部の3年生3人にとっては「引退試合」だった。積極的に波に挑む姿に父母らから大きな声援が送られた。

 「最後まで波に乗り続けることを誓います」。開会式ではサーフィン部の岩切奈央主将と田中雅隆副主将(いずれも3年)が選手宣誓をした。

 青島中が「3年生部員が集大成を見せられる場をつくろう」と大会の準備を進めてきた。各地で個々に練習を積む他校生の参加も募集。当日は宮崎市、延岡市、日向市、日南市、西都市から男女26人が出場した。青島中は1、3年生の全12部員が出場した。

 個人戦は「スペシャル(上級者)」「オープン(中級者)」「ビギナー(初心者)」の男女各3種目で実施された。

 女子ビギナーに出場した岩切主将は競技開始のブザーが鳴ると、「たくさん波に乗る」と決めた通り、何度もサーフボードに立ち上がった。競技中は終始笑顔を崩さず、母浩美さん(47)は「『失敗しても笑顔で』と伝えたことをやり切ってくれた」。

 男子ビギナーに出場した田中副主将。ボードに立ったときの体重移動をイメージトレーニングしてきた。積極的に波に乗る中でバランスを崩して落水もあったが、「自分の力で勝負できた」。もう一人の3年生男子部員は2人が競技中に競技エリアの外に流されそうになると、「もっと左に行け」と観客席から声を張り上げた。

 閉会式の結果発表。岩切主将はビギナーの女子選手4人のうち4位で、田中副主将も3位以内には入れなかった。3人の個人成績で競う団体戦(男女混合)でも、青島中3年生チームは7チーム中4位で惜しくも表彰台を逃した。

 1年生でバスケ部を辞めて以降、「退屈だった学校生活」を変えようとサーフィン部に入った岩切主将。「(引退は)寂しい。怖かった波に自信を持って乗れるようになったのに……」。今後も部活にはOGとして参加し、卒業後も趣味でサーフィンを続けるつもりだ。

 田中副主将は10月まで部活動を続けることで、受験勉強に支障が出ないか悩むこともあった。「終わってみれば最後までやり切ったことが自信になっている。これを勉強にも生かします」

 顧問の南中道聖講師は「新入生の部活勧誘に始まった3年生の頑張りが大会の開催までつながったと思う。最後まで最高学年の務めを果たしてくれた」と3人をたたえた。

 大会実行委員会の会長を務めた古川康二校長は「台風14号の影響で一時開催が危ぶまれたが、大会が実現できて良かった。来年、再来年と続け、世界で活躍する選手が現れてほしい」と話した。(高橋健人)

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