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 新型コロナウイルスの感染拡大によって、考古学とその関連分野の優れた研究者におくられる今年の浜田青陵賞(大阪府岸和田市、朝日新聞社主催)が延期された。選考は来年に持ち越される。これを機に賞の歩みを振り返り、その志と意義を考えたい。

 日進月歩の考古学の世界で、浜田青陵賞は将来の学界を担う新進の研究者を主な対象にしつつも、時代の要請を受け、その受賞者もより幅広い分野と人材に広がっている。

 変わらないのは浜田耕作博士(1881~1938、号・青陵)が残した精神だ。

 大阪府岸和田市出身の浜田は、当時150年余りの年月を重ねて体系化されていた欧州の考古学を日本に取り入れた。国内で初めて設置された京都大学の考古学講座の初代教授も務めた。その功績で「日本考古学の父」とされる。

 彼の名を冠するこの賞は、浜田の没後50年の1988年につくられた。以来、学界を担う多士済々の人材を輩出し、多くの研究者がめざす賞になった。30年以上にわたる歴史からは、考古学界を取り巻く動向の変化や研究の深化をうかがい知ることができる。

 第33回を迎えた今年、新型コロナで緊急事態宣言が出されたことを受け、岸和田市は4月、今年度の選考を延期すると発表した。秋に予定された授賞式と記念シンポジウムも中止に。

 事務局を取り仕切ってきた岸和…

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