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 計19億円のお金を顧客からだまし取った疑いのある第一生命保険の元営業職員(89)は、トップクラスの成績で特別な地位を社内で与えられていた。なぜ不正を長年続けられ、会社側は見抜けなかったのか。金融庁は同社に全容解明などを求め、保険業法に基づく報告徴求命令を12日までに出した。

 同社によると、元職員は山口県を拠点に50年以上保険販売に携わってきた。10年以上前から今年4月まで、少なくとも顧客21人から19億円を不正に詐取。勧誘時に、第一生命の「特別枠」によって高金利で運用できるといった、うその話を持ちかけていた。同社は6月に顧客から連絡を受け、調査後の7月3日付で職員を解雇。山口県警に詐欺容疑で刑事告発した。

 被害にあった顧客のうち、同県周南市の女性が元職員と第一生命に約1100万円の損害賠償を求め、山口地裁周南支部に提訴している。訴状などによると、元職員はこの女性と数十年来の知り合い。今年3月18日、「今年度も売り上げナンバーワンになった。得意先1人に第一生命が6千万円を限度に高利をつけてくれる」などとうその話を持ちかけ、元職員名義の口座に1千万円を振り込ませた。

 今後の訴訟で、同社の関与も焦点になる可能性がある。訴状によると、山口支社の徳山営業オフィスで同月26日、支社幹部ら同席のもとで借用証書を作成したという。担当弁護士は「直接的には使用者責任が問われるが、(幹部の)同席は(同社に)積極的な関与があったということだ」と主張する。

 第一生命は「捜査中でコメントできない」と説明し、「一般論として(元職員の一連の問題について)現時点で他の社員が関与した事実はみつかっていない」という。

「特別調査役」の地位を与えられ

 元職員は地元政財界でも有名な人物。第一生命のトップクラスの「成績優秀者」で「上席特別参与」の肩書をアピールしていた。

 この名誉称号は「顧客数や契約…

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