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 正社員と同様の仕事をしているのだから、自分たちにも退職金やボーナスを払ってほしい――。契約社員やアルバイト職員が雇用主を訴えた二つの裁判について、最高裁第三小法廷がきょう13日、判決を出す。正社員と非正社員との間にある格差の大きな要因である退職金とボーナスについて、どのような判断が示されるか注目される。

 午後1時半に判決が言い渡されるのは、大阪医科薬科大(大阪府高槻市)でアルバイトの秘書として働いた50代女性が正職員との待遇格差を訴えたものだ。

 女性は薬理学教室で2013年1月から2年余り、フルタイムの時給制で教授らの日程管理や電話対応などをしてきた。正職員の秘書には出る賞与(ボーナス)が全くないことなどは、「労働条件の不合理な違い」を禁じた労働契約法20条(18年6月成立のパートタイム・有期雇用労働法に移行)に違反していると主張。差額賃金など1175万円を求めて提訴し、19年2月の二審・大阪高裁がボーナス分の賠償を認める初めての判断を示した。

 ボーナスには長期雇用を前提とした正職員への動機付けだけでなく、働き自体に報いる趣旨もあるのだから、女性にも当てはまるという指摘だった。長期雇用を前提としない月給制の契約職員には正職員の8割を支給していたことに触れ、少なくとも6割を払わないと「不合理だ」とし、一部の手当分も含めて109万円の賠償を命じた。

 最高裁は、この是非について判断を示す。今年9月の弁論では、女性が「差別されてきた非正規労働者に希望の光を」と訴える一方、大学側は「登用試験で契約職員や正職員になる道はあった。その手続きを経ずに同じ待遇にしろというのは経営への著しい介入だ」と反発している。

 午後3時に判決が言い渡される裁判は、東京メトロの子会社「メトロコマース」(東京都台東区)で契約社員として働いた66~73歳の女性4人が起こした。10年前後も駅の売店で働いたのに、全く同じ仕事をする正社員に支給される退職金がないのはおかしいなどと訴え、計4560万円を求めて提訴していた。

 19年2月の東京高裁判決は、退職金には「長年の功労に報いる」趣旨もあると指摘し、正社員だけに支給を限るのはおかしいと判断した。判決時に現職だった女性と、労契法20条が施行された13年4月よりも前に辞めていた女性をのぞく2人に全く支給しないのは不合理だとし、2人への退職金の相当額など計221万円の賠償を命じた。

 こちらも非正社員の退職金を認める初の司法判断だったが、賠償を命じた額は正社員の4分の1にとどまるものだった。メトロ側だけでなく、女性側も「4分の1でいいという根拠が不明だ」と上告し、それぞれの申し立てが受理されて審理対象になっている。

 正社員と非正社員の待遇格差を…

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