気候危機でリスク増大、動く日本企業
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 国際シンポジウム「朝日地球会議」(10月11~15日)は今年、オンラインで開催し、国内外の企業人や研究者、環境活動をする若者らもリモートで登壇しています。アーカイブ動画とともに、各セッションの内容をお届けします。

 日本では毎年のように激しい台風や豪雨、地震などの自然災害があり、大きな被害が起きている。セッションでは、企業が気候危機にどう対処するべきかを探った。(12日、朝日地球会議のセッションから)

 コーディネーターの高村ゆかりさんは、地球温暖化の防止対策を定めたパリ協定に沿って、日本では、二酸化炭素(CO2)の長期削減目標を掲げる企業が急激に増えていることを紹介。海外でも、米マイクロソフトが2050年までに創業以来出した炭素を環境中から取り除く方針を表明するなど、大きな動きが起きていると訴えた。

 東京ガス専務執行役員の岸野寛さんは、顧客も含めてグループの事業活動全体で、排出するCO2)を将来的に実質ゼロ(ネット・ゼロ)にする目標を、昨年秋発表の経営ビジョンに盛り込んだと説明。顧客のCO2)排出削減を促しながら、再生可能エネルギーの電源を拡大していくと強調した。

 国内のエネルギー大手である東ガスのCO2「ゼロ」表明は話題となった。岸野さんは「社内では『低炭素』でよいのでは、という意見も出たが、危機感を持った経営陣が『ゼロ』まで踏み込むべきだと決断した」と話した。

 損害保険大手MS&ADホールディングス取締役専務執行役員の樋口哲司さんは、新設の石炭火力発電所に対して保険の引き受けや投融資をやめるという同社の方針について「社内の環境への認識が高まっている。経済産業省の政策変更もきっかけとなった」と説明した。

 樋口さんは、国内の台風や豪雨などによる保険金支払額の歴代上位10件のうち5件が直近3年間に起きたものだとして、「気候変動が、わが国の経済活動にとって非常に深刻になっている」と説明。そのうえで、行政や企業にリスクを提示し、損害を抑えるための同社の事業を紹介した。

 例えば水害では、顧客企業の拠…

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