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 言葉が出にくかったり、同じ音を繰り返したりする吃音(きつおん)のある札幌市の新人看護師の男性(当時34)が自殺したのは業務が原因だとして、遺族が国を相手取り、遺族補償などの不支給の取り消しを求めた訴訟の判決が14日、札幌地裁(武部知子裁判長)であった。判決は、業務での心理的負荷により精神障害を発病したとして労災を認め、国に不支給の取り消しを命じた。

 判決によると、男性は2013年3月に看護学校を卒業し、翌4月から札幌市内の病院で働き始めたが、試用期間中に適応障害とうつ病を発病し、7月に自宅で自殺した。男性は吃音があったため、初対面の患者や威圧的な患者に対して言葉が出なかったり体が揺れたりすることがあり、「来ないで」「気持ち悪い」と言われることがあった。また、本採用に求められる水準に達していないとして、病院側との面談で試用期間の延長を告げられていた。

 判決は「患者からの苦情があり、さらに勤務を継続できなくなるかもしれない心理的負荷が加わった」などとして、自殺と業務との関連を認めた。原告側は上司の指導や叱責(しっせき)について「業務指導の範囲を逸脱していた」と主張したが、判決は「指導の範囲内」とした。

 北海道労働局は「判決文が届いておらずコメントできない。今後の対応は関係機関などと協議して判断したい」としている。(前田健汰)

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 吃音(きつおん)の人を支援する「日本吃音臨床研究会」(大阪府寝屋川市)の伊藤伸二代表は「吃音は、どんなに努力をしても治らないことが多い。男性がつらい状況を職場で理解してもらえず、誰にもSOSを出せずに命を絶ったことを思うと胸が痛い」と語る。

 労災が認められたこの日の判決…

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