県、今後10年間の県土整備計画作り 防災・減災に重点

森岡航平
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 昨年10月の台風19号による被害を踏まえ、群馬県は2029年度までの10年間の計画を定めた「県土整備プラン」の策定を進めている。県がまとめた原案では「ハード・ソフト一体になった防災・減災対策の加速」に重点を置いている。

 現行プランは大沢正明前知事時代の18年3月、27年度までの10年分が策定された。しかし山本一太知事の就任後、台風19号の襲来によって県内各地で水害や土砂災害が発生。現行プランの軸だった道路整備を見直し、減災・防災対策を前面に打ち出した。

 水害対策では、台風19号で越水や内水氾濫(はんらん)などの被害があり、緊急対策として土囊(どのう)を積み上げた富岡市高崎市の鏑川(かぶらがわ)や太田市の八瀬川など計9河川で、22年度までに堤防のかさ上げ工事を行う。前橋市伊勢崎市の広瀬川や太田市の石田川など計17河川では堤防の上部を舗装するなどして決壊防止の工事を実施する。

 台風19号で水があふれそうになった利根川の玉村町と伊勢崎市の区域では5年間かけて堤防をかさ上げする。ダムや河川の機能を維持、回復するため、川を浚渫(しゅんせつ)して堆積(たいせき)土を除去する工事も行う。

 ソフト対策では、住民がインターネットなどを通じてリアルタイムで河川の状況を把握できるようにするため、危機管理型水位計と河川監視カメラを24年度末までに339河川に設置する計画だ。市町村の的確な避難指示発令を支援するため、数時間後の河川の水位や浸水範囲を予測するシステムも構築する。また台風の接近などに備えて住民一人ひとりに合わせて作成する時系列の避難計画「マイ・タイムライン」の普及も掲げている。

 県はパブリックコメント意見公募)を11月4日まで募集する。新しいプランは年内の策定をめざしている。(森岡航平)

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