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 新型コロナウイルスによるインバウンドや外食の減少で消費が落ち込んだ兵庫県産食材を、学校給食で活用する動きが進んでいる。生産者や販売者の支援だけでなく、地産地消と食育の機会を増やす狙いもあるという。

 宝塚市立丸橋小学校では12日の給食に、1人あたり50グラムの神戸ビーフの焼き肉が登場。児童らはご飯やわかめスープと一緒においしそうに味わっていた。5年の園木涼太君(11)は「普通の牛肉より長く味が残るし、ぷりぷり」とすぐにおかわりした。

 県産和牛の給食は国費による県の取り組みだ。県によると、事業費は約6億5千万円で小中学校など1241校が参加する。1人1食100グラム以下で、年度内に3回まで利用できる。

 神戸肉流通推進協議会によると、神戸ビーフ枝肉の1キロあたりの取引価格は2018年12月から3千円台で推移していたが、今年3月には2千円台へと下落。新型コロナによる緊急事態宣言が出た4月には2425円と、前年同月比で6割ほどに落ち込んだ。

 需要が滞ったのは牛肉だけではない。水産物についても、給食に利用する県の事業が今月から始まった。瀬戸内海で取れたマダイ、クロダイ、マダコ、ハモ、日本海産のホタルイカ、ハタハタの6種類を、県漁連が加工して提供する。

 南あわじ市は、県の事業とは別に、独自に地元の水産物を使う。サワラ、ブリなどだ。担当者は「県漁連を通すより地元の漁業関係者にじかに貢献できる」。特にハモは、京都の祇園祭と大阪の天神祭という例年の一大消費イベントがほぼなくなったため、淡路島の漁業への影響が大きかったという。

 また、高級食材のサクラマスは普段食べる機会の少ない子どもたちに知ってもらう食育も心がけた。

 地場産のハモや淡路ビーフなど、地元の高級食材を7月から給食に出していたのは淡路市だ。休校が続いて不便を強いられた児童生徒を励ますのが最大の目的だった。今回の県の取り組みも併用する。(青瀬健)

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