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 車やバイクが走行できる世界でも珍しい砂浜「千里(ちり)浜海岸」(石川県の羽咋市と宝達志水町)の浸食が止まらない。年間約1メートルペースで削られ、20年弱の間に砂浜の幅が3割近く狭まった場所もある。消滅を食い止めようと、再生に向けた取り組みが進められるが、決め手に欠ける状況だ。自然が生んだ「奇跡のなぎさ」は守られるか。

 「昔と比べ、砂浜の幅は半分以下。昔は潮干狩りも盛んだったが、最近はほとんど見られません」。砂浜近くの休憩所「千里浜レストハウス」に40年ほど勤める前田礼子さん(66)はそう言う。

 千里浜は、日本海沿いに能登半島につながり、全長は約8キロ。河川から海に注いだ土砂が、海流や海風に押し戻される過程で細かくなって砂浜に堆積(たいせき)し、地下水と混ざり強い湿り気を伴うことで舗装道路のように固くなる。特に「なぎさドライブウェイ」と呼ばれる6キロの区間は多くの観光バスや車、バイクが走行する。交通量の増える夏場は道路交通法が適用され、時速30キロに制限される。

 1955年に1台の観光バスが走ったのを機に、その存在が知られ、砂浜はいまや能登半島観光の定番スポットになった。

 だが県によると、86年~2009年に年約1メートルのペースで砂浜の浸食が進行。千里浜レストハウス付近では94年に幅が50メートルあった砂浜が11年には35メートルまで後退した。

 原因について、県や専門家らは…

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