[PR]

 横浜市が進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致をめぐり、林文子市長は16日の定例記者会見で、市民団体がめざす誘致の賛否を問う住民投票が実現し、IRへの反対が多数を占めた場合、「結果を尊重する」と明言した。林市長はこれまで、住民投票の実施に否定的な考えを繰り返していたが、市議会や市民の判断に委ねる意向に転じた。

 IR誘致の賛否を問う住民投票をめぐっては、市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」が7日、住民投票条例案の提出に向けた署名活動(9月4日~11月4日)の中間集計結果を発表し、法定数の6万2541筆を上回ったことを明らかにしている。

 地方自治法では、法定数を上回る署名をもとに条例制定が請求された場合、市長は自分の意見を付けた条例案を市議会に提出しなければならない。林市長は会見で「署名が目標数に到達したのなら、個人的な意見を付けるつもりはない。(条例案の是非は)議会の議決に任せる」と述べた。

 また、林市長は市議会で条例案が可決され、住民投票の結果、IR反対が多数を占めた場合、「住民が判断された通りになる」とも述べ、住民投票の結果に従う考えを示した。会見に同席したIR担当の市幹部が「住民投票の結果に法的拘束力はない」などと説明するのを制する形で、「IR反対が多数であれば、当然尊重する」と明言した。

 林市長は9月25日の市議会で、IRは国家プロジェクトだとして「住民投票をして決めることではない」と話していた。

 市議会は、IR推進を容認する自民党系と公明党で過半数を占めるが、両会派とも所属議員の支持者に慎重論も根強く、必ずしもIRへの賛否をはっきりさせているわけではない。林市長の発言は、両会派にも態度を明確にする必要を迫ることになりそうだ。(武井宏之

関連ニュース