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 17日に行われる故中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬儀をめぐり、弔旗の掲揚や葬儀中の黙禱(もくとう)による弔意表明に関する文部科学省の通知を受け、中曽根氏の地元群馬では半旗を掲げる動きが広がっている。

 群馬大学は16日、当日に半旗の掲揚を決めた一方、黙禱については学内への周知にとどめた。担当者は「文科省からの通知に対する通常の対応。黙禱は個人の信条に関わることで、強制はできない」と述べた。

 中曽根氏の母校・高崎高校も半旗を掲げる。「国のかじ取りを担った大先輩に弔意を示すため」と説明している。黙禱の予定はないという。高崎市教委は、県教委からの通知を受け市内各校に伝えたが、「一律に対応する予定はなく、各校の判断」としている。

 群馬県教職員組合によると、16日夕の時点で、勤務校で黙禱を要請されたという報告は入っていないという。川口正昭委員長は「通知を受け、学校や自治体に忖度(そんたく)するところがないとは言い切れない。内心の問題に通知は必要ないのでは」と指摘。県高校教職員組合の田中立仁書記長も「公教育は政治と一定の距離を保つよう教育基本法で定められている。国や県が弔意表明を求めるのはいかがなものか」と疑問を呈す。

 全群馬教職員組合は15日、弔意の強制に反対する要請書を笠原寛・県教育長に出した。「一政党が執り行う葬儀に弔意表明を求めることは教育基本法や憲法に抵触し容認できない」とする。

 県教委は15日、各市町村教委と県立学校に文科省の通知を伝えた。山本一太知事は「あくまで機関への要望。通知自体は問題ではない」との見解を示している。(中村瞬、森岡航平)

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