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 日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人が任命されなかった問題を、霞が関から歴代政権を見てきた元官僚はどうみるのか。元文部科学事務次官の前川喜平氏に聞いた。

 そこまでやるか、そこまで来たか。日本学術会議の新会員候補のうち6人の任命が拒否されたと聞いたとき、そう感じた。

 内閣法制局、日本銀行など、本来は政治権力から独立しているはずの組織の人事に首相官邸の影響が広がってきた。それがついに、科学者の集まりである日本学術会議にまで及んだ。学術会議は科学者が政府にものをいう機関だが、その人事に官邸が口を出す。憲法のうたう「学問の自由」を侵害する行為で違法だ。

 政権にたてつく人間は排除し、気に入った者は重用する。官邸のその姿勢を、私自身、じかに感じたことがある。

 文部科学事務次官だった2016年、「文化功労者選考分科会」の名簿を官邸に持っていった。この分科会は文化審議会の下に置かれており、選考する文化功労者のなかから文化勲章受章者が選ばれることもあって、人事について閣議で了解をとる必要があった。

 約1週間後、呼びだされて官邸に行くと、杉田和博官房副長官から、10人の委員のうち2人を差し替えるようにと指示された。「政権を批判する発言をメディアでしたことがあった」「こういう人を選んじゃだめだよ。ちゃんと調べてくるように」と言われた。

 振り返れば、第2次安倍政権に…

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