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 米系投資ファンドのベインキャピタルは、単に出資先企業の株式売却益を追い求めるのではなく、出資先企業を軸にした業界再編も視野に入れる。株式の過半を持つ半導体大手キオクシアホールディングス(旧東芝メモリHD)は、米中対立のあおりで上場延期に追い込まれたが、ベインの杉本勇次日本代表は「中長期的には業界再編による寡占が進む」と見る。ベインが創業家と組んだMBO(経営陣による企業買収)で株式を非公開化した介護最大手ニチイ学館についても、杉本氏は「介護業界は過当競争にある」と再編を構想する。杉本氏に再編の狙いを聞いた。

拡大する写真・図版インタビューに答えるベインキャピタルの杉本勇次・日本代表

ベインキャピタル
ベインキャピタルは、1984年に米国で発足し、現在は欧米やアジアに14拠点を置く。日本では2006年に事務所を開設した。運用資産は約750億㌦(7・9兆円)におよぶ。国内では現在、温泉施設運営の大江戸温泉物語や昭和飛行機工業、雪国まいたけ、など幅広い業種に投資している。もともとベイン&カンパニーというコンサルティング会社を母体とした買収ファンドで、経営指導力には定評がある。

 ――キオクシアHDが上場を延期しましたが、何があったのでしょうか。

 「早期に上場する目標を掲げて準備してきました。コロナ禍もありましたが、かえってテレワークをはじめ、ネット通販や通信の需要が伸び、半導体NAND(ナンド)型フラッシュメモリーを手がけるキオクシアにはプラスでした。しかし、上場に向けて投資家に株式購入を勧めていた最終盤で、米トランプ政権による中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)への規制強化が発表され、潮目が変わりました。ファーウェイはキオクシアにとって大口の取引先です。上場に関心を持ってくれた投資家たちが、今後の見通しに不安を抱いてしまいました。ここで無理して上場するよりも、いちど延期して、適切なタイミングで上場を探ろうとキオクシアの経営陣と話し合いました」

 ――次に上場手続きをするのはいつでしょうか。

 「米大統領選の結果を注視しているところです。欧州ではコロナの感染の再拡大が起きています。なるべく早くと考えていますが、年内に、というのは難しそうです」

拡大する写真・図版キオクシアの新工場=2019年10月10日、岩手県北上市

 ――当初の上場計画では新株発…

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