[PR]

 埼玉や群馬、栃木など北関東エリアを中心に、豚や牛などの家畜が盗まれたり、高級果物が奪われたりする被害が続いている。関係者や警察は警戒を強めているが、解決には至っていない。農林水産省は家畜盗難について「これほど大規模なものは前例がないのでは」(畜産企画課)と見ており、警察庁の協力も得て初めて防犯のポイントを生産者に通知した。

 「刃物を持っているから、犯人を捕まえようとしてはいけない」。養豚場を営む前橋市の生産農家の男性は、同業の仲間からそう注意された。盗難被害に遭った豚舎には豚の血痕が残されていたと聞いた。9月から地元の警察やJA(農協)はパトロール隊をつくり、目を光らせている。

 群馬県警はグループによる犯行で、豚の扱いにも慣れているとみる。豚をSNS上で販売しようとする複数の書き込みも確認したが、報道され始めた8月下旬ごろから次々削除され、盗難との関連は分かっていない。防犯カメラの解析のほか、販売ルートなどを通じて捜査を進めるが、目撃情報が少なかったり窃盗の目的が見えにくかったりするといい、「地道に捜査を続けるしかない」と幹部らは話す。

 こうした家畜の盗難は、春以降、群馬、栃木両県で相次ぎ、埼玉県でも9月に入って被害が明らかになってきた。列挙すると、▽埼玉県 ヤギ8頭、豚約130頭、鶏80羽▽群馬県 豚676頭、牛2頭、鶏144羽▽栃木県 牛6頭。被害総額は推定3千万円超。警察当局の調べで、この3県の県境にかかる半径50キロの範囲に被害が集中しているのが新たに判明。夜になると人通りが少なくなる畜舎がほとんどだという。

妊娠中のヤギ、高く売れるから…

 埼玉県春日部市の畜舎では、9月にメスヤギ8頭の姿が消えた。いずれも10月に出産を控えていた。約3メートルの竹柵の中には計32頭のヤギがいたが、盗まれたのはこの8頭のみ。妊娠中のために体が大きく、肉が高く売れるとして狙われた可能性があるという。

 「手塩にかけて育ててきたのに…

この記事は会員記事会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

こちらは無料会員が読める会員記事会員記事です。月5本までお読みいただけます。

こちらは無料会員が読める会員記事会員記事です。月5本までお読みいただけます。

この記事は会員記事会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら