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 自民党幹部らが地方を訪れ、車座で支援者と対話する「ふるさと対話集会」が鹿児島県霧島市で18日に開かれ、1千回目を迎えた。野党陥落時に党総裁や首相経験者が直接有権者の声を聞くために始め、10年以上続いてきた。最近は「陳情」が目立つ場面も増え、変質を指摘する声もある。

 この日は、地元選出の森山裕国会対策委員長と、坂本哲志地方創生相が出席。坂本氏は約100人を前に「地方をしっかりと元気にさせることが少子化対策にもつながる」と強調した。参加者からは「地元の声を十分に反映してほしい」「増税や医療費の引き上げを危惧している」などと要望の声が上がった。

 対話集会は、2009年夏の衆院選に自民党が敗れて下野した後、地方の声を聞く姿勢が必要だとして始まった。谷垣禎一総裁(当時)や首相経験者らが過疎地を訪れ、地方の声を聞いてきた。党幹部は「政権奪還の原動力になった」と語る。

 ただ、12年に政権復帰してからは「地域の陳情が多くなった」(党関係者)という。首相経験者の出席も減り、安倍晋三前首相が現職首相として参加したのは、13年に東京で開かれた1回だけだった。

 それでも党は今後も対話集会を続ける意向だ。森山氏は記者団に「国民の身近で政治を語るという、立党の原点に立ち戻る気持ちを持ち続けることが大事だ。野党時代のことも決して忘れてはいけない」と意義を語った。(清宮涼