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 菅義偉首相が就任後初の外遊に臨む。海洋進出や経済などの点で中国の存在感が強まる東南アジア地域で日本の影響力を維持、発展させるのが狙いだ。領有権問題などで中国に対する警戒感が広がる同地域には、日本に期待する声もある。

 菅首相は、最重要視する日米同盟を基軸に、中国と力の均衡を図りつつ、日中関係も改善させる外交をめざしている。ただ、大統領選を11月に控える米国には訪問しにくい状況だ。

 このため、中国の影響力が増している東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でも、南シナ海での領有権をめぐって中国と対立するベトナムと、中国への警戒を強めるインドネシアを最初の外遊先に選んだ。

 ベトナムは今年のASEAN議長国、インドネシアは世界4位の人口約2億7千万人を抱える地域の大国だ。安倍晋三前首相も2013年、第2次政権の初外遊で両国を訪れた。今後の対中関係を念頭に同地域との関係強化をねらう。ハノイでは、ASEANの地域に向けた政策演説も行う。

 菅政権は、安倍前政権が16年に発表した外交方針「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を継承する考え。同構想は中国をにらみ法の支配、航行の自由など価値観を共有する国々との連携を広げる取り組みだ。ASEANはインド洋と太平洋の結節点に位置し、FOIPの推進は「ASEANの協力なしに成り立たない」(外務省関係者)とする。政府関係者は「ASEANの国々は対中国で日本と同じ目線に立って行動することが増えていくだろう」とも話す。

 首相は18日午後、出発に先立ち、羽田空港で記者団に「ASEANは自由で開かれたインド太平洋構想を実現するために極めて重要なパートナーだ。日本はこの地域の平和と繁栄に貢献する決意を内外に示したい」と語った。

 安全保障分野の連携も強化して…

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