伊藤嘉孝
海上自衛隊の幹部らが「ユーチューバー」としての活動を始めた。深刻ななり手不足のなか、若い世代に仕事を紹介するための試みだ。内容のくだけぶりに、ネット上では「海自が壊れた」との声も出ているが、コロナ禍でリクルート活動ができない海自としては「なりふり構っていられない」のだという。
企画名は「艦Tube(かんつべ)」。9月末に公開された初回の動画では、海上幕僚監部の広報室員らが、部内会議の様子を寸劇で再現した。
議題は、新型コロナウイルスの影響で、リクルートのイベントが今年度上半期は1件もできなかった苦境をどう巻き返すか。若手が「日本初“制服系”公務員ユーチューバー」を提案し、採用される顚末(てんまつ)を描いた。すでに農林水産省が公務員ユーチューバーを始めていたため、「日本初」と名乗るための策として「制服系」をつけることを思いつく、という流れだ。
艦艇の形のかぶり物や、目が星になる演出がネットで話題になった広報室長の鬼頭祐介さん(47)は「自衛官としての品位は保ちつつ、見てもらえないと意味がないので、ぎりぎりを攻めたい」。ネット上では「ここまでやるか」「海自血迷ったか」と戸惑いの声も上がるが、鬼頭さんは「世間をざわつかせて、気にしてもらう狙いが当たった」。19日時点で、約9万回再生されている。
ここまでやる背景には、深刻な…
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