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 パリ北西のコンフランサントノリヌの中学校に勤務していた教員(47)が、授業でイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を扱った後に殺害された事件で18日、パリやリヨンなどフランス各都市で追悼集会が開かれ、AFP通信によると全国で数万人が参加した。

 パリの中心部レピュブリック広場では、ムハンマドの風刺画が掲載された週刊紙「シャルリー・エブド」の紙面や、「私は教員」とつづったプラカードを市民が掲げた。参加者は殺害されたサミュエル・パティさんを悼むとともに、表現の自由を守るための連帯を訴え、国歌を歌って国民の団結を呼びかけた。

 参加者の一人で年金生活者のリュック・オリビエさん(69)は「表現の自由を守るために市民は闘わなければならない」と語った。一方、移民の人たちにフランス語を教えるイスラム教徒のアティマ・バルジックさん(55)は「パティさんが授業で風刺画を扱うことや、シャルリー紙が風刺画を掲載する自由は制限されるべきではないけれど、私はムハンマドの風刺画は好きではないし、私なら授業で扱わない。イスラム教徒の子どもを傷つけるから。憎しみの連鎖だけは避けてほしい」と話した。

 パティさんは授業の前日、「風刺画を見なくてもいい」と生徒に告げていたが、一部の保護者が授業後に学校に抗議し、非難する動画をSNS上に投稿していた。仏当局は射殺した容疑者(18)の家族や、動画を投稿した保護者ら11人を拘束して事件と授業のつながりを調べている。(パリ=疋田多揚)

【動画】フランスで10月、イスラム教の預言者の風刺画を授業で見せた教員が殺害された。仏国内では同様の風刺画をめぐり暴力的な事件が続いてきた。