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 美術館に入ろうとする猫と、防ごうとする警備員のやりとりで話題になる尾道市立美術館(広島県)。新しい飼い主に引き取られていった茶トラの「ゴッちゃん」が美術館を訪れました。ともに警備員に挑んだ「戦友」である黒猫「ケンちゃん」と久々の再会です。

ケンちゃんとゴッちゃん

 「猫と警備員の攻防」が最初に話題になったのは2017年3月。

 近くのレストランで飼われている黒猫のケンちゃんが、開催中だった「猫まみれ展」の会場に入ろうとして、警備員の馬屋原定雄さんに阻止される様子がツイッターで紹介され、注目を集めました。

 それから約1年半後の18年10月。今度は茶トラのゴッちゃんが入ろうとして馬屋原さんに抱きかかえられ、優しく外に出される姿が話題になりました。

 ケンちゃんは近くのレストランで飼われていますが、当時のゴッちゃんの飼い主は不明。

 美術館職員によると、5年ぐらい前から美術館周辺に姿を見せるようになり、最初のうちは定期的に世話をしている人がいました。

 その後、次第に姿を見かけなくなったため、「地域猫なのかな」と思っていたそうです。

 話題になってからも飼い主として名乗り出る人はおらず、「ゴッちゃんを我が家に迎え入れたい」という相談が寄せられていたことから、19年5月に引き取られていきました。

最初に警備員と対面

 今月17日、飼い主と一緒に美術館を訪れたゴッちゃんは、まず馬屋原さんと対面。

 昨年7月末に一度会っているため約1年3カ月ぶりでしたが、すっかり慣れた様子で3分ほど抱っこされ、のどをゴロゴロ鳴らしながらリラックスムードだったといいます。

 一方、ともに戦った「戦友」であるケンちゃんに対してはつんけんした態度。

 ケンちゃんがクンクンとにおいを嗅ごうとするとそっぽを向き、目を合わそうともしませんでした。

 「さすがに忘れてしまったわけではないでしょう。会った場所がケンちゃんのテリトリーだったから緊張していたのかもしれませんね」と美術館職員。

 新型コロナウイルスの影響もあって久しぶりの再会でしたが、「敵」だった警備員に気を許し、「戦友」には知らんぷりという意外な結果に終わりました。(若松真平)