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 1週間ほど前から栃木県日光市今市地区の市街地で目撃情報が相次いでいたツキノワグマが19日朝、捕獲された。同地域では小学校の登下校時を中心に、今市署員や市職員、猟友会のメンバーが警戒態勢をとっていた。

 クマは報徳二宮神社近くのやぶに仕掛けた、ハチミツを仕込んだ専用のわなにかかった。体長は約70センチ。同日午前7時すぎ、巡回パトロールをしていた市農林課職員と猟友会のメンバーが確認した。クマは人里から離れた山奥の市有林に放された。

 最初に今市地区でクマの出没が確認されたのは12日夜。報徳二宮神社や東武鉄道下今市駅付近の市街地で目撃情報が相次いだ。14日夜には居酒屋の女性店主ら2人が目撃した。

 店主によると、店の戸がガタガタ揺れたので外に出てみると、近くのゴミ集積所にいたクマが振り返り向かってきたという。「110番したが怖くて」と振り返った。

 市は警察や自治会、猟友会を協力して住民に注意を呼びかけ、立て看板も設けた。クマの足跡が集中していた2カ所にわなも設置した。

 クマ捕獲の連絡に、緊張した日々を送ってきた住民たちは安心した表情を見せていた。

 県自然環境課のまとめによると、4月から今月19日までに寄せられた県内のクマの目撃情報は84件。昨年同期の95件に比べると減っているが、9月以降で比較すると、12件だった昨年を上回る27件に上った。

 7、8月には塩谷町と鹿沼市、日光市で山菜採りの男性ら3人がクマに襲われて重軽傷を負った。

 県の調査では、今年は長雨などの影響でクマの好物のコナラやミズナラのドングリのできが悪く、エサを求めて人里に出没している可能性もあるという。県は「入山する際は複数人で行動し、安全を確保してほしい」と呼びかけている。(梶山天、平賀拓史)

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