[PR]

 台湾東部で2018年10月に特急プユマ号が脱線して18人が死亡した事故で、台湾当局の運輸安全調査委員会(日本の運輸安全委員会に相当)は19日、最終報告書を公表した。主な原因として、ブレーキ関連部品の故障や整備体制の不備を挙げた。車両を製造・納入した日本企業の責任には直接言及しなかった。

 報告書によると、事故は、運転士がブレーキ関連部品の故障で必要な速度が保てなかったことから自動列車防護装置(ATP)を切り、速度超過でカーブに突っ込んだため起きた。当時、運転指令はATPの切断を把握できておらず、適切な対応ができなかった。

 また、列車を運行する台湾鉄道は事故前に部品の不具合を把握しながら、車両を納入した住友商事側との保守管理の役割分担が明確になっておらず、修理ができていなかったとした。

 報告書はこうした点を踏まえ、事故の主因に台湾鉄道の車両整備や現場教育の不備などを挙げた。一方で住友商事にも保守管理の範囲の明確化を求めた。

 住友商事は事故をめぐり、台湾鉄道から損害賠償請求訴訟を起こされ、係争中だ。同社広報部は「調査委との守秘義務があり、コメントできない」とした。(台北=石田耕一郎)