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 平安時代に起源がある京都の古刹(こさつ)が、ホテルと一体化して再建された。京都随一の目抜き通り、四条通近くに先月開業した「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」。各地で寺の後継者不在や檀家(だんか)離れなどが進む中、都市部の寺院再生のモデルになるか――。

 午前7時前、香がたかれた1階ロビーに宿泊客が集まる。ガラス越しに見えるのは、48基の灯籠(とうろう)がきらびやかな伽藍(がらん)。そこは浄土宗・浄教寺の本堂だ。ロビーから外へ出て、出入り口が別の本堂まで20歩ほど。雰囲気は一転して厳かに。

 「ナムアミダブ」。光山公毅(こうき)住職(50)が朝のお勤めを始めた。空調が行き届いた約160平方メートルの空間に声が響く。申し込んだ約20人が、本尊の阿弥陀如来に順番に焼香し、手を合わせた。

 浄教寺は1170年代に平清盛の長男・重盛が建立した鐙籠(とうろう)堂に起源を持つ。1591年、豊臣秀吉が洛中の寺社を整理した際、現在地に移転したという。200年ほど前に建立された本堂を建て替える際、宿泊施設と「一体型」とし、地上9階建て、延べ約6900平方メートルの「お寺ホテル」に生まれ変わった。

 使わなくなった木鼻や古木もインテリアに転用し、2階は大浴場とレストラン。2~9階に167の客室があり、檀家でなくても利用できる。1室税込み1万円前後から。浄教寺側が土地と建物全体を所有し、ホテルを運営する三井不動産側が、ホテル部分を賃借する仕組みだ。

 旅館業の許可を得て敷地内などに宿泊施設を運営する宗教法人は京都市内だけで10以上あり、大阪市でも真宗大谷派難波別院の境内に昨秋、17階建ての「大阪エクセルホテル東急」が誕生。ただ三井不動産によると、ホテルと「一体型」の構造は珍しいという。担当者は「後継者不在や檀家離れなどから閉じざるを得ない寺も多い中、再生へのモデルになれば」と話す。

銀行を辞めて住職に

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