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 2017年7月の九州北部豪雨と18年7月の西日本豪雨の発生確率を、地球温暖化がなかった場合と比較したところ、それぞれ約1・5倍、約3・3倍になっていた。こんなシミュレーション結果を、気象研究所や東京大学などの研究チームがまとめた。英科学誌ネイチャーの関連誌に論文が掲載された。

 研究チームは、日本特有の大雨の要因を再現できる気候モデルを用いてシミュレーションした。

 17年の九州北部豪雨は、停滞した梅雨前線に向かって暖かく非常に湿った空気が流れ込み、同じ場所に猛烈な雨を継続して降らせ、九州北部で記録的な大雨になった。研究チームがシミュレーションしたところ、温暖化がなかった気候条件で九州北部豪雨に相当する大雨が発生する確率は1・9%だったのに対し、温暖化の影響を受けている現在の気候条件では2・8%と約1・5倍になった。

 18年7月の西日本豪雨は、西日本から東海地方を中心に広範囲で観測史上1位の雨量を記録した。瀬戸内地域に注目してシミュレーションしたところ、この規模の大雨の発生確率は、温暖化の影響をうけた気候条件では4・8%で、温暖化がなかった気候条件に対し、約3・3倍だった。

 研究チームの今田由紀子・気象研究所主任研究官は「異常気象への温暖化の影響はひとごとではなく、どこでも起こりうる可能性がある」と話している。(神田明美)