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 街路樹が色づき始めるなど、私が暮らす秋田県横手市でも秋が深まってきた。18日の早朝、「コォー、コォー」と鳴き声がするので、見上げると青空を背景にくさび形の隊形を組んで南下する数十羽のハクチョウの姿があった。天気がいいので、美郷町六郷東根の黒森山に登った。

 黒森山は標高763メートル。黒森峠登山口からは20分ほどと、比較的簡単に登れる。200年以上前からの雨乞いの山で、山頂には神社がまつられ、国土地理院の一等三角点がある。鳥海山や栗駒山、太平山などの山々が眺められる。

 登り口の急勾配を過ぎると、仙北や秋田方面の景色が広がる。ブナ林越しの風景を楽しみつつ、山頂へ向かう。登山道には、未消化の山ブドウが残るクマのふんらしきものがあった。キノコのスギカノカもあちこちで見かけた。

 季節の移り変わりを堪能しつつ山頂に到着すると、雲海越しに、山頂が雪化粧した鳥海山がうっすらと見えた。稲刈りが終わった横手盆地の水田は、色のうすい黄色に変わっていた。

 キノコが気になり、湯沢市内の里山に行くと、天然のナメコが干からびたり、朽ちかけたりして生えていた。

 クマは冬眠の準備ができたのだろうか。そろそろ、「今年の冬は……」と雪が話題になる季節になってきた。(文・写真 山谷勉)