【動画】広島最大級の被爆建物「被服支廠」内部の耐震調査を報道公開=上田潤撮影
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 広島最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」の安全性や耐震工事費について検討している広島県は20日、建物内部での調査の様子を報道陣に公開した。県は建物の補強案や概算工事費を年内に取りまとめる予定だ。

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 この日公開されたのは3号棟の1階での調査。建物内部はコンクリートで補強されているが、調査している部分は中のれんが壁などが見える状態になっていた。県は主にれんが壁や地盤の強度、建物の傾き、屋根などの劣化について詳しい調査を実施している。

 県によると、れんが壁の調査では、横に三つ並んだれんがの両端のれんがを取り除いた上で、真ん中のれんがに力をかけてつなぎめの強度を調べる。一方、地盤の調査では、コンクリートの床下1メートルまで掘り下げ、そこに重りなどを重ねてどの程度沈むかを調べている。14日に始まった調査は車田建築設計事務所(広島市中区)が担当。今月末まで続く予定だ。

【パノラマ写真】被爆建物「旧陸軍被服支廠」の耐震調査=上田潤撮影

 被服支廠をめぐって県は当初、所有する3棟のうち1棟のみを保存し、2棟を解体する方針案を示していた。しかし、先月4日に建物の強度が想定より高く耐震化の費用が大幅に下がる可能性があると発表。県議会の9月定例会ではこの調査費として約3千万円の予算が可決された。

 調査で得られたデータは、県が設けた専門家会議に報告され、補強案や概算工事費について評価される予定だ。(比嘉展玖、東谷晃平)

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